一人親方労災保険ガイド

一人親方労災保険ガイド

業務災害と通勤災害について

一人親方労災保険について説明する前にまず労災保険のしくみをざっと俯瞰してみます。労災保険は大きく業務災害と通勤災害に分かれます。業務災害とは仕事中に起きた怪我や病気について補償するもの であり、通勤災害は通勤途上で起きた通勤に関連する負傷や病気に対して補償するものです。

ともに 労働者災害補償保険法という法律に基づいています。会社員であれば誰でも労働との相当因果関係が認められれば労災保険がおりる可能性があります。知り合いに介護施設の人事・総務で働いている人がいるのですが、この人の話では介護施設の職員にとって労災は日常茶飯事のことなのだそうです。

例えばお風呂場でお年寄りを介助しているときに滑って足の骨を折ったとかベッドから寝ているお年寄りを車椅子に移乗する際にぎっくり腰になってしまったとか現場からそういった報告が毎日のようにあがってくるのだそうです。この話を聞いて介護施設のスタッフは大変な労働環境の中で働いているのだなと思ったことを覚えています。

またこれは別の会社の総務で働く友人の話なのですが大雪が降った翌日、道が凍結していて職場にたどり着く直前で転倒して足を骨折してしまい職場に通勤災害を申し出たそうです。自宅から会社に着くまでの間の通勤経路で起きた事故だから通勤災害と言うわけです。

ただ私が一つ疑問に思ったのはこんなに労災を申請して当局である労働基準監督署はそれを皆認めるのでしょうかということです。

それはさておき会社員であればこのように労災を申請できるのですが一人親方の労災保険はどうなっているのでしょうか。一人親方とはたとえば個人タクシーの運転手だとかスポーツ選手といった個人事業主のことです。もちろん一人親方の労災保険もちゃんとあります。ですから一人親方も安心して仕事ができるというわけです。